深視力についての説明
聞きなじみのない深視力とはいったい?
深視力と聞くと、まるでずっと遠くにあるものをどこまでよく見えるのかを測るものかのように聞こえます。
しかし、実際のところまったくそういうものではなく、「視力」と付いていながら普通の視力とはかなり異なった概念なのです。
人の目は前に2つ付いていますが、この2つの目を使うことによってものを立体的にとらえることができます。1つの目でものを見ているときには、1点からしかものをとらえることができないため、この立体視の精度は落ちることになりますね。
この両目による立体視によって、ものが奥にあるのか手前にあるのか、ということを立体的にとらえる力のことを深視力と言うのです。
大型車両などの免許を取るときには、こうした深視力の検査を受けなくてはなりません。真ん中に前後に動く棒があり、それが左右にある動かない棒のちょうど真ん中に来たときに棒を止めるという内容の試験です。
深視力は自分とものとの奥行きを感じる上でとても重要な力ですが、乱視や斜視、弱視といった症状がある場合にはこの力が弱まります。日常生活で特別支障を感じることはありませんが、先に言ったように免許を取るときなどには困ります。メガネの調整をすることで深視力を調整することもできますが、さらなる回復のために深視力用メガネというものもあるようです。
不便を感じている方がいらっしゃれば、眼科医に相談の上、そうしたメガネを探してみてもいいかもしれません。